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論文

Distinct variation of electronic states due to annealing in $$T'$$-type La$$_{1.8}$$Eu$$_{0.2}$$CuO$$_{4}$$ and Nd$$_{2}$$CuO$$_{4}$$

浅野 駿*; 石井 賢司*; 松村 大樹; 辻 卓也; 工藤 康太*; 谷口 貴紀*; 齋藤 真*; 春原 稔樹*; 川股 隆行*; 小池 洋二*; et al.

Physical Review B, 104(21), p.214504_1 - 214504_7, 2021/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

We performed Cu K-edge X-ray absorption fine-structure measurements on $$T'$$-type La$$_{1.8}$$Eu$$_{0.2}$$CuO$$_{4}$$ (LECO) and Nd$$_{2}$$CuO$$_{4}$$ (NCO) to investigate the variation in the electronic state associated with the emergence of superconductivity due to annealing. The X-ray absorption near-edge structure spectra of as-sintered (AS) LECO are quite similar to those of AS NCO, indicating that the ground state of AS LECO is a Mott insulator. The electron density after annealing $$n_{rm AN}$$ was evaluated for both superconducting LECO and nonsuperconducting NCO and was found to be 0.40 and 0.05 electron per Cu atom, respectively. In LECO but not in NCO, extended X-ray absorption fine-structure analysis revealed a reduction in the strength of the Cu-O bond in the CuO$$_{2}$$ plane due to annealing, which is consistent with the screening effect on phonons in the metallic state. The origin of the difference in doping processes due to annealing is discussed in relation to the size of the charge-transfer gap.

論文

振り返って見えてくること

社本 真一

高温超伝導の若きサムライたち; 日本人研究者の挑戦と奮闘の記録, p.105 - 121, 2019/12

高温超伝導体発見の初期における日本の若い研究者(当時の大学の助手レベル)の奮闘ぶりについて記述する回想録の一部として、第3章(3.4)を執筆した。

論文

Ce substitution and reduction annealing effects on electronic states in Pr$$_{2-x}$$Ce$$_x$$CuO$$_4$$ studied by Cu $$K$$-edge X-ray absorption spectroscopy

浅野 駿*; 石井 賢司*; 松村 大樹; 辻 卓也; 伊奈 稔哲*; 鈴木 謙介*; 藤田 全基*

Journal of the Physical Society of Japan, 87(9), p.094710_1 - 094710_5, 2018/09

 被引用回数:12 パーセンタイル:64.96(Physics, Multidisciplinary)

We investigated the Ce substitution and reduction annealing effects on the electronic states at copper sites by Cu $$K$$-edge X-ray absorption near-edge structure measurements in Pr$$_{2-x}$$Ce$$_x$$CuO$$_{4+alpha-delta}$$ (PCCO) with varying $$x$$ and $$delta$$ (amount of oxygen loss during annealing). Absorption near-edge spectra were modified by Ce substitution and reduction annealing similarly with increasing $$x$$ and $$delta$$. Considering electron doping by Ce substitution, this similarity indicates an increase in electron number at the copper sites due to annealing ($$n_{AN}$$). Furthermore, quantitative analyses of the spectra clarified that the number of Cu$$^+$$ sites, corresponding to the induced electron number by Ce substitution increases linearly with $$x$$ in the as-sintered PCCO, whereas $$n_{AN}$$ is not exactly equal to 2$$delta$$. For each $$x$$-fixed sample, $$n_{AN}$$tends to exceed 2$$delta$$ with increasing $$delta$$, suggesting the emergence of two types of carrier due to annealing.

論文

Reduction and oxidation annealing effects on Cu $$K$$-edge XAFS for electron-doped cuprate superconductors

浅野 駿*; 鈴木 謙介*; 松村 大樹; 石井 賢司*; 伊奈 稔哲*; 藤田 全基*

Journal of Physics; Conference Series, 969, p.012051_1 - 012051_5, 2018/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:82.15(Physics, Applied)

Reduction and oxidation annealing effects on the electronic states around the copper sites for Pr$$_{2-x}$$Ce$$_x$$CuO$$_4$$ and Nd$$_{2-x}$$Ce$$_x$$CuO$$_4$$ with $$x$$ = 0 and $$x$$ = 0.15 were investigated by Cu $$K$$-edge X-ray absorption measurements. Cu $$K$$ near-edge spectra were changed by the reduction annealing in a manner similar to the case of Ce substitution for both $$x$$ = 0 and $$x$$ = 0.15. This means an increase of electron density at the copper sites, indicating the aspect of electron doping in the reduction annealing. This reduction annealing effect on the near-edge spectra are reverted by the additional oxidation annealing. The amount of electron density around the copper sites is varied by the reduction and oxidation annealing, reversibly, corresponding to the reversible variation of the physical property from insulating to superconductivity.

論文

Electronic structure of a half vortex

町田 昌彦; 小山 富男*; 加藤 勝*; 石田 武和*

Physica C, 412-414(Part 1), p.367 - 371, 2004/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:25.12(Physics, Applied)

高温超伝導体と金属超伝導体の接合面においては、超伝導の対称性の違いにより、位相の干渉が起こり、半量子化磁束が現れることが実験により確かめられている。本研究では、この半磁束近傍での電子状態を厳密対角化により求め、その束縛状態の特性を明らかにする。また、現象論であるギンツブルクランダウ理論のシミュレーション結果を示し、そのマクロな電磁特性も明らかにする。以上、半量子化磁束の性質を第一原理的レベルを中心に、系統的に明らかにする。また、講演では、デバイス応用への可能性についても議論する。

論文

Unified theory for magnetic and electric field coupling in multistacked Josephson junctions

町田 昌彦; 酒井 滋樹*

Physical Review B, 70(14), p.144520_1 - 144520_6, 2004/10

 被引用回数:33 パーセンタイル:77.9(Materials Science, Multidisciplinary)

高温超伝導体は、その結晶構造が超伝導及び絶縁体(物質によっては半導体や金属)の積層構造からなっており、積層方向に対して弱くジョセフソン結合していることが知られている。また、最近、超伝導体に対するナノファブリケーション技術が発達してきたため、人工的にも積層型のジョセフソン接合が作られるようになっている。本論文では、この積層型ジョセフソン接合の超伝導位相のダイナミクスを記述する理論を構築し、基本方程式を導出した。また、この基本方程式から、超伝導位相の微小振動(プラズマモード)の分散関係を示し、超伝導プラズマモードがどのように励起されるかを示した後、縦プラズマを励起してモード変換により電磁波へと変換可能であること等を議論し、電磁波発振源としての可能性についても記している。

論文

Static spin correlations in lightly-doped La$$_2$$CuO$$_{4+delta}$$

松田 雅昌; 藤田 全基*; 山田 和芳*

Physica C, 408-410, p.810 - 811, 2004/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)

高温超伝導体の母物質La$$_2$$CuO$$_4$$は反強磁性体であるが、ホールを少量ドープした物質では、ホール相分離により反強磁性相(高ホール濃度領域)とスピングラス相(低ホール濃度領域)が低温で共存することが観測されている。今回、われわれは酸素中熱処理によりホールドープしたLa$$_2$$CuO$$_{4+delta}$$単結晶を用いて中性子散乱実験を行った。その結果、約0.5%のホール濃度ではスピングラス相が観測されないことがわかった。この事実は、ホール相分離がある有限のホール濃度以下では起こらないことを示している。

論文

Localized rotating-modes in capacitively coupled intrinsic Josephson junctions; Systematic study of branching structure and collective dynamical instability

町田 昌彦; 小山 富男*

Physical Review B, 70(2), p.024523_1 - 024523_6, 2004/07

 被引用回数:64 パーセンタイル:89.38(Materials Science, Multidisciplinary)

高温超伝導体の結晶は、超伝導層及び絶縁層(半導体や金属の場合もある)の積層構造からなるため、積層方向に弱くジョセフソン接合していることが知られている。本論文では、この結晶構造に由来するジョセフソン接合(固有ジョセフソン接合と呼ばれる)の特性のうち、物質によって変化する電流電圧特性の違いが何に起因するかを明らかにした。一般にジョセフソン接合は、単一な接合が孤立している場合は、単振り子の運動と等価であることが知られているが、固有ジョセフソン接合は、多数の振り子の結合系であり、特有の非線形局在運動が生じる。本論文では、この非線形局在運動が、系のダイナミクスを支配し、電流電圧特性などの観測量に大きな影響を与えることを示したほか、非線形局在運動の広がりが物質により変化し、これが、物質による電流電圧特性の違いをもたらしていることを明らかにした。

論文

Direct numerical simulations for local superconductivity above upper critical field; Theoretical confirmation of stable precursors

町田 昌彦; 板倉 充洋

Physica C, 392-396(1-4), p.331 - 335, 2003/10

最近、高温超伝導体における超伝導臨界温度以上での超伝導前駆現象が多くの注目を浴びている。しかしながら、多くの理論研究にもかかわらず、その理解は進んでいない。この状況は、高温超伝導体が強い電子相関を持つことから、確立した理論的枠組みが存在しないという事情が大きく関与していると考えられる。そこで、本研究では既に理論的に確立した時間依存のギンツブルクランダウ方程式の枠組みを用いて、上部臨界磁場以上での超伝導秩序パラメータのダイナミクスを大規模数値シミュレーションにより調べた。その結果、この方程式の枠組みの範囲でも超伝導揺らぎを含む系は安定な局所的超伝導状態を上部臨界磁場以上で示すことがわかった。この結果から、上記前駆現象は、高温超伝導体特有の強い電子相関とはあまり関係がなく強い超伝導揺らぎによる可能性が示されたことになる。また、上記結果は超伝導一般の現象の発見であり、全ての第二種型超伝導体において見いだされるものと考えられる。

論文

Phase diagram and dynamical matching of Josephson vortices in mesoscopic layered high-Tc superconductors

町田 昌彦

Physica C, 388-389, p.679 - 680, 2003/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)

現在、磁場中で層状高温超伝導体が示すジョセフソン磁束状態が多くの研究者の興味を惹いている。これは、ジョセフソン磁束が運動する際にプラズマを励起し電磁波を発振したりすることが知られている一方、静的磁束状態がこれまでの磁束状態に対する理解を超えた振る舞いをすることが分ってきたからである。本発表では、このジョセフソン磁束状態の磁場及び温度依存性を調べるため行った結合サインゴルドン方程式に対する大規模数値シミュレーション結果について報告する。また、上記方程式に対し時間発展を追跡しジョセフソン磁束の運動とともに磁束とサンプルエッジとのマッチングにより電気抵抗の磁場周期性が得られることについても同時に報告する。

論文

Dynamical matching of Josephson vortex lattice with sample edge in layered high-${it Tc}$ superconductors; Origin of the periodic oscillation of flux flow resistance

町田 昌彦

Physical Review Letters, 90(3), p.037001_1 - 037001_4, 2003/01

 被引用回数:58 パーセンタイル:87.11(Physics, Multidisciplinary)

物質材料研究機構の大井らは、最近、メゾスケールの高温超伝導体において、極めて正確な抵抗の磁気振動が観測されることを確かめた。この磁気振動は、ほぼ0.5テスラから4テスラ程度まで観測され、振動の周期は、サンプルサイズに逆比例することも確認している。本論文では、この磁気振動のメカニズムを解明するため、数値シミュレーションを行い、世界で始めて、この結果を再現することに成功した。そのうえ、実験では知ることのできない、磁束格子のダイナミクスを示し、磁束格子とサンプルエッジとの動的なマッチング効果が電気抵抗の磁気振動を与えることを明らかにした。また、実験において周期的振動が観測されうる条件が知られていたが、これについても定性的説明を与えることに成功している。

論文

Defect structure of high-T$$_{c}$$ superconductor by high-energy heavy ion irradiation

笹瀬 雅人; 岡安 悟; 倉田 博基; 北條 喜一

Journal of Electron Microscopy, 51(Supple), p.S235 - S238, 2002/00

照射イオンの電子励起によるエネルギー損失(-dE/dx)と円柱状欠陥の大きさとの関係を調べ、Time Dependence Line Source モデルにより円柱状欠陥生成に必要なエネルギー付与量を計算した。その結果、照射エネルギーの増加とともに電子励起によるエネルギー損失量が増加して、生成した円柱状欠陥の直径が8.4nmから16nmに増加することが明らかとなった。また、TEM観察の結果と電子励起によるエネルギー損失量をもとに、Time Dependence Line Sourceモデルにより円柱状欠陥生成に必要なエネルギー付与量(=電子励起によるエネルギー損失量)を計算した。その結果、イオン照射により付与されたエネルギーの1/3が円柱状欠陥生成に寄与していることが明らかとなった。

論文

Shapiro step response in the coherent Josephson flux flow state of Bi$$_{2}$$Sr$$_{2}$$CaCu$$_{2}$$O$$_{8+sigma}$$

Latyshev, Y. I.*; Gaifullin, M. B.*; 山下 努*; 町田 昌彦; 松田 祐二*

Physical Review Letters, 87(24), p.247007_1 - 247007_4, 2001/12

 被引用回数:55 パーセンタイル:85.35(Physics, Multidisciplinary)

高温超伝導体において、結晶の積層方向に垂直に磁場をかけた場合、磁束量子は超伝導の弱い層に侵入することが知られている。特に本研究で注目したBi$$_{2}$$Sr$$_{2}$$CaCu$$_{2}$$O$$_{8+sigma}$$では、この傾向は最も著しく、超伝導の弱い層がほとんど絶縁層として機能することから、磁束量子はジョセフソン磁束となりそのダイナミクスはあまり知られていない。本研究ではこのジョセフソン磁束のフロー状態における格子配置等を調べるためマイクロ波を照射して電流電圧特性に対する応答を見た。その結果、シミュレーション結果から期待される三角格子のフローが起こっていることが見いだされた。この結果は、ジョセフソン磁束がサンプル全体に渡って三角格子のコヒーレンスをほとんどの場合に有していることを示唆しており、これまでの常識的理解を超えるものと考えられる。

論文

Irradiated damage in high-Tc superconductor

笹瀬 雅人; 岡安 悟; 倉田 博基; 北條 喜一

Physica C, 357-360(Part.1), p.497 - 500, 2001/09

酸化物高温超伝導体に導入された円柱状欠陥は、磁束のピン止め点として有効に作用し、実用化にあたり重要な特性である臨界電流密度の向上を促すことが報告されている。われわれは、最適サイズの円柱状欠陥を導入できる照射条件を求めるために、円柱状欠陥の形状及び微細構造を電顕観察し、イオンの照射条件(エネルギー損失量Se,速度$$upsilon$$)と円柱状欠陥形状との関係を検討した。その結果、Seを求めることでイオン照射欠陥の形状を実験的にほぼ制御可能であることを証明した。しかし照射イオンの速度依存性を調べた結果、$$upsilon$$=2.0$$times$$10$$^{9}$$cm/sec以上では、速度の増加とともに円柱状欠陥の大きさが増大するが、$$upsilon$$=2.0$$times$$10$$^{9}$$cm/sec以上では、速度に限らす円柱状欠陥の大きさはほぼ一定であることが示された。すなわち円柱状欠陥の形成には、従来から言われているSeだけでは十分に説明できない、いくつかの複雑な要因が関与している。

論文

高エネルギー重イオン照射による高温超伝導体の欠陥生成と臨界電流密度の向上

笹瀬 雅人

放射線化学, 2001(72), p.42 - 45, 2001/08

高温超伝導体の材料応用においては、超伝導転移温度(T$$_{c}$$)ともに臨界電流密度(J$$_{c}$$)の向上が不可欠である。しかしながら従来までの高温超伝導体においては、電流を流すことにより磁束量子が動き、超伝導特性が急激に低下する問題点を抱えていた。これに対し著者は高速の重イオンを超伝導体に照射することにより磁束を固定化し、J$$_{c}$$を向上させることに成功した。本稿では数MeV~数百MeVの広範囲なエネルギー範囲でイオン照射を行い、種々の照射条件における欠陥の形状、損傷の形態を高分解能透過型電子顕微鏡を用いて観察し、電子阻止能(S$$_{e}$$)及びイオン速度との関係等について検討を行った結果を中心に紹介した。本研究により照射イオンの阻止能(S$$_{e}$$)の増加とともに円柱状欠陥の直径も増加し磁束固定化の効果が高くなること、またイオン速度の極端に高い領域では欠陥形成とイオンが固体中を通過する時間スケールが近づくためにS$$_{e}$$だけでなく欠陥形成に与えるイオン速度の効果が無視できないことを明らかにした。

論文

Observation of individual vortices trapped along columnar defects in high-temperature superconductors

外村 彰*; 葛西 裕人*; 上村 理*; 松田 強*; 原田 研*; 中山 有里*; 下山 淳*; 岸尾 光二*; 花栗 哲郎*; 北沢 宏一*; et al.

Nature, 412(6847), p.620 - 622, 2001/08

 被引用回数:104 パーセンタイル:94.34(Multidisciplinary Sciences)

高温超伝導体中の磁束量子はわずかな力で動き出してしまうため超伝導が壊れてしまう。重イオンを照射して円柱状欠陥を導入すると、そこに磁束量子が捕まり高温高磁場まで超伝導を保持するようになる。このような状態の磁束量子を1MVのフィールドエミッション型ローレンツ顕微鏡を用いて直接観測をし、高温超伝導体中での磁束量子のふるまいを調べた。円柱状欠陥を試料C軸から傾けた配置で導入したところ、2種類の磁束量子が観察された。一つは試料に垂直に(C軸に平行)存在し、もう一つは導入した円柱状欠陥に沿って存在している。後者は非常に安定して存在しているが、驚くべきことに温度を下げて10K前後になると、この欠陥に沿っていた磁束量子も試料に垂直に存在するように変化することがわかった。

論文

Neutron scattering studies on lightly-doped La$$_{2-x}$$Sr$$_{x}$$CuO$$_{4}$$

松田 雅昌; Birgeneau, R. J.*; 遠藤 康夫*; 藤田 全基*; 平賀 晴弘*; Kastner, M. A.*; 白根 元*; 脇本 秀一*; 山田 和芳*

Journal of the Physical Society of Japan, Vol.70, Supplement A, p.46 - 48, 2001/05

最近の詳細な研究により、絶縁相におけるスピングラス相の静的磁気相関が非整合的であることが明らかになった。ただし、弾性磁気ピークの位置は、超伝導相で見られる位置と比べて45度回転している。水平ストライプモデルからの類推から、この構造はストライプが斜方晶の軸方向(正方晶の軸の対角線方向)に進む斜めストライプであると考えられる。また、絶縁相におけるスピンダイミクスの研究も行い、その結果、低温、低エネルギーでは磁気相関は斜めストライプであると考えられる。また、絶縁層におけるスピンダイナミクスの研究も行い、その結果、低温、低エネルギーでは磁気相関は斜めストライプであるが、高温、高エネルギーではLa$$_{2}$$CuO$$_{4}$$と定性的に同じ磁気相関が見られることがわかった。

論文

Sputtering of high ${it Tc}$ superconductor YBa$$_{2}$$Cu$$_{3}$$O$$_{7-delta}$$ by high energy heavy ions

松波 紀明*; 左高 正雄; 岩瀬 彰宏

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 175-177, p.56 - 61, 2001/04

 被引用回数:8 パーセンタイル:52.36(Instruments & Instrumentation)

高エネルギー重イオン照射による高温超伝導体中の電子励起効果を研究するため、東海研タンデム加速器からの重イオンを用いてスパッタリング測定を行った。スパッタリング測定はイオン照射による電子変位の直接測定の一つであり、放射線損傷と密接な関連がある。MgO上の約100nmの結晶を200MeVのヨウ素イオンで照射し、放出粒子を試料の直前に置いた炭素薄膜で補修し、その補修量に基づきスパッタリング収量を求めた。収量は約600の値を持ち、TRIMによる弾性散乱による収量の計算値と比較した結果、約1000倍であり、著しい電子励起効果が得られた。

論文

Plasma behavior confined on high-Tc superconducting tube

山内 俊彦; 松沢 秀典*; 三神 貢次*; 石川 純一*

Proceedings of International Conference on Phenomena in Ionized Gases (25th ICPIG), p.295 - 296, 2001/00

本研究は、高温超伝導体中にプラズマを生成しプラズマの閉じ込めを研究するとともに、そのプラズマを応用することが目的である。今回閉じ込め特性に特徴的な結果が得られたので報告する。高Tc超伝導体円筒に囲まれた石英管にプラズマを生成し、閉じ込め効果が改善されることを観測した。プラズマの特性は高感度CCDストリークカメラ及び分光器を使って測定した。本プラズマの大きさは長さ6cm及び直径6.5mmであり、その周りにビスマス系の高温超伝導体を適用した。これまでマイスナー効果による電子ビームの集束効果等を明らかにしてきたが、今回まずプラズマの特性…6eV及び5.2$$times$$10$$^{14}$$cm$$^{-3}$$…を決定した。そして特徴的なこととして、プラズマの減衰時間が高温超伝導体を使うことにより2倍大きくなることがわかった。

論文

Frequency characteristics of multiple Josephson junctions

坂本 昇一*; 松本 秀樹*; 小山 富男*; 町田 昌彦

Physica B; Condensed Matter, 284-288(Part1), p.612 - 613, 2000/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Condensed Matter)

本発表では、高温超伝導体における多重ジョセフソン接合に対する数値シミュレーション結果を発表する。電流がバイアスされた多重ジョセフソン接合は、多くのヒステリシス構造を電流電圧特性において示すことが知られている一方、電圧が発生した状態では、ACジョセフソン効果により、振動する交流電圧も発生する。本発表においては、主に交流電圧成分に注目し、各ブランチ上での振動数特性を示し、それが各接合における位相回転速度に依存することを明らかにする。また、交流電流に対する効果も調べられ、自発的振動と外部振動が共鳴することも報告する。

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